ウェブアプリ開発者とウェブサイト制作者の分断

さる平成30年6月23日(土)にサッポロクリエイティブキャンプ2018で「イマドキのウェブサイト制作の最前線」と題して発表してきました。

このとき発表した内容が、国内のフロントエンドエンジニア・HTMLコーダーの間でバズったので紹介します。

両者の意見は「jQueryはオワコンなのか – ウェブアプリ開発者とウェブサイト制作者の大きな溝 – Togetter」にまとめてますので、参照ください。

ウェブアプリ開発者は積極的に新しいものを取り入れていこう、流行らせていこうという思いのもと、過去の技術を過剰に批判します。また、ウェブアプリ開発者の分野はウェブ全体の需要のなか少数であるにもかかわらず、彼らの声が大きいため、あたかもウェブ制作全体を指して言及しているように見受けられます。

実際のところ、大多数のウェブサイトの用途を意図して発言していることは多くはありません。具体例を挙げましょう。

国内のウェブサイトでは、このような目的でjQueryが使われていることが多いでしょう。ブラウザ互換が改善したのでjQueryでなくとも昨今では標準APIで作ることもできますが、プラグイン文化のあるjQueryを使って効率的に制作したいと思うHTMLコーダーもいて不思議ではありません。

ウェブアプリ開発者からは「jQueryはReactやVueで置き換えるべき」という主張を耳にしますが、上記のような目的では異なっているように思います。具体的には画面下部にある「ページトップに戻る」ボタンは、クリックしたときにページの上部までアニメーションスクロールで戻る演出をします。これをReactで組むのは違和感がありませんか?

DOMのスクロール量をReactで管理して、ReqeustAnimationFrameでスムーズスクロールのアニメーションを数値管理して、ゴリゴリと生のDOM制御をするのでしょうか。彼らの求める仮想DOMとはそんなものなのでしょうか。

※念の為に言及しておくと、私は「ページトップに戻る」ボタンはUIとして不要なものだと考えており、当サイトや自社のサイトでは実装していません。私個人の信条ではなく、国内のウェブサイトで多いUI例として紹介したに過ぎないので、あしからず。

結論としては、ウェブサイト制作者にとってjQuery不要論は畑違いな方からの正義の押し付けであり、本質的には適材適所でいいのではないでしょうか。

投稿者 : 池田 泰延

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