- 2012年08月18日 (土)
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Impression of SIGMA SD1 Merrill
デジタル一眼レフカメラの SIGMA SD1 Merrill を買いました。今までCanon EOSシリーズやFinePix X100を愛用してきましたが、Foveon X3ダイレクトイメージセンサーが驚愕の画質だということを知り(きっかけはこちらの記事:【速報】DP2 Merrillが中判カメラをも超える超弩級コンデジだった件 ※Foveonは2004年頃のSD9から存在は気になっていたのですが)、試してみたく購入しました。
ハマった時は実に写りが素晴らしく、写真から空気感が伝わってくるという体験を初めてしたような感想を持ちました。iPad Retinaで見た時の表示の美しさは言うまでもありません。
作例
SD1で写真を撮影してみましたので紹介します。どの写真もRAW撮影し専用ソフトのSIGMA Photo Pro 5.3で現像しています。写真はFlickrにアップロードしているのですが、なるべく Orijinal 表示(等ピクセル表示)でご覧ください。
ひまわり、北海道北竜町にて
ひまわり、マクロ撮影
多摩川の渓流
千歳川の透き通る水流
一面のコスモス、ファーム富田にて
四季彩の丘、北海道美瑛町にて
パッチワークの路、北海道美瑛町にて
夜景、東京大崎にて
他にも flickr に写真をアップしています。よければチェックくださいませ。
画質の秘密
なぜこのような画質が手に入るかというところが知識として知っておきたいポイントです。
( http://sigma-dp.com/DP2Merrill/jp/imagecapture.htmlより転用)
一般的な撮像素子はベイヤー配列で補完するためRGB各チャンネルが半分以下の情報しか持たないのですが(例えば1000万画素のイメージセンサーの場合、500万画素が緑、250万画素が赤、250万画素が青)、 Foveon X3ダイレクトイメージセンサーはRGB全てのチャンネルで全ての画素情報を受け取ります(例えば同様の例でいうと、1000万画素が緑、1000万画素が赤、1000万画素が青)。
そのためピクセル等倍表示で見た時の美しさが他のイメージセンサーとは比べ物にならないわけです。詳しいことはわかりやすく紹介されているスペシャルサイトを参考ください。
インプレッション
以下、インプレッションとして気づいた点を紹介しておきます。カメラの操作性に関して改善して欲しい点が多いですが、次元の違う画質の高さがそれらの欠点を十分に凌駕していると思います。
良かった点
- 圧倒的な画質の良さ
- RAW記録だと思いの外ダイナミックレンジが広い
- 専用ソフトのSIGMA Photo Pro 5.3の倍率色収差補正
- カミソリマクロと呼ばれるレンズ「SIGMA MACRO 70mm F2.8 EX DG」で撮影した場合の解像感の高さ
改善して欲しい点
- 専用ソフトのSIGMA Photo Pro 5.3の動作のモッサリ感
- Photoshop LightroomやApatureがRAW(.x3fファイル)に未対応
- レンズキットのレンズ「SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM」の広角側だと特に周辺部が荒い (※50mmにしたときの描画は素晴らしい)
- バッテリーの持ち (旅先では午前中だけで切れてしまった)
- カメラのモニターの表示 (RAWだけの撮影だととにかく表示が荒い、一枚表示するまで時間がかかる)
- JPEG記録の色再現と解像感がイマイチ
- ISO400以上でノイズが多い (ISO400もできれば使いたくないレベル、参考記事)
後発のDP2 Merrillは評価が高いカメラので、そちらもオススメしたいです。
投稿者 : 池田 泰延
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