待望の日本語化も! FlashDevelop 3.1.0 RTMが登場

無料で使える超強力ActionScriptエディター「FlashDevelop」最新版である 3.1.0 RTM がリリースされました。今回のバージョンは一つの節目で、日本語のローカライズが達成されました。日本語化対応はFlashDevelopコミッターの @matsumos さんが中心に行った FlashDevelop.jp コミュニティー(日本語化プロジェクト)の活動の成果です。

日本語化対応以外にも次期Flash Platform(Flash Player 10.1, Flex SDK 4)への対応や、HTML編集のための強力な機能としてZen-Codingが搭載されました。リファクタリングやデバッグプラグインなどFlash Builder 4の機能も一部搭載され、十分すぎるほどのメジャーアップデートとなっています。

それでは、簡単にですがバージョンアップで強化されたポイントをご紹介します。

日本語のローカライズ

今回の目玉は公式に対応した日本語ローカライズ。ただの直訳ではなく、一般的な用語としてユーザーへのわかりやすさも重視されていることもポイントです。一般的なEclipse系ソフトにありがちな、日本語化されたとはいえ直訳すぎて意味がわからないなどの懸念点も心配ありません。

[今まで英語で見落としていたFlashDevelopの機能を発見できるかも…]

変数の確実なリネームができるリファクタ機能

Flash Builder 4やFDT Enterpriseなどの統合開発環境で搭載されているリファクタリング機能がFlashDevelopでも搭載されました。変数の文字列による置換とは違い、参照リネームとなるためクラス間での変数名のリネームを確実におこなえます。

リネームしたい変数名を[右クリック]して、[リファクタ(R)]→[名前の変更(R)…]を選択すると…

参照先の変数名から、参照しているすべての変数がリネームされます。

HTML編集の強力な機能 Zen-Codingが搭載

知る人ぞ知るHTMLコーディングの最新テクニックとして注目を集めているZen-Coding(ゼン・コーディング)。FlashDevelopにも搭載され、よりスマートなHTMLコーディングをサポートします。

Zen-Codingの書式にしたがって記述し、ショートカット[Ctrl]+[B]を押すと…

タグが自動的に記述されます。ZenCodingのルールを覚えれば、かなりの速度でHTMLコーディングができます。

参考記事:

次期FlashPlatformへの対応

コード補完やプロジェクトテンプレートとして用意されるなどでFlash Player 10.1やFlex SDK4にも対応しました。MXMLの補完も強化されているので、FlashDevelopでMXMLを開発する方には恩恵が受けられるはずです。

デバッガー機能

プラグインとして提供されているものですが、FlashDevelop 3.1のリリースノートにも紹介されている機能の一つです。Flash Builder 4のような高機能なデバッグ機能をFlashDevelopでも利用できるようになります。デバッグ機能は一時停止したいスクリプトの行でブレークポイントを打ちます。ランタイム実行時にブレークポイントの箇所で、その時点での変数の状態を確認できる機能のことです。つまりtraceを書くことなく、ブレークポイントを設定するだけで変数の状態を確認することができます。

まとめ

FlashDevelopはコード補完機能が優れていたり、ソフトウェアの動作自体も軽快であることから愛用しているFlash Developerも多いと思います。私はFB4と併用して利用していますが、FB4からFlashDevelopに戻したときにこんなにサクサクコーディングできるのかと感動するばかりで す。

FlashDevelop 3.1は実は先立って2,3ヶ月前からプレリリース版を試していましたが、UTF-8のBOMに関するトラブルも解消されているので、安心して使えるようになったように思います。

なお、FlashDevelop 3.1のダウンロード・インストール方法はFlashDevelop.jpコミュニティーでまとめていますので、そちらを参照くださいませ。

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投稿者 : 池田 泰延

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Comment/Trackback 4件

  • 2046 より:

    ソースをハイライトさせるプラグインで何かお薦めを教えて下さい。

    いつもClockmaker様の最新レビューを楽しみにしています。
    私は以前のバージョンであるFD3.0.6でHighLighterを使用していました。しかし、今回のFD3.1.0ではエラーが発生し、使用出来ない様です。もし、何かお薦めのプラグインがございましたら教えて頂けないでしょうか。宜しくお願い致します。

  • links for 2010-04-23 « 個人的な雑記 より:

    […] 待望の日本語化も! FlashDevelop 3.1.0 RTMが登場 | ClockMaker Blog (tags: flash actionscript) […]

  • Yasu より:

    >2046さん
    コメントありがとうございます。

    ハイライトさせるプラグインですが、実はその手のプラグインは利用したことがなかったので、ちょっとアドバイスできない感じです。

    既に調べられているかもですが、FlashDevelopのwikiに一覧がアップされていますので、そちらからお調べいただくか、
    http://www.flashdevelop.org/wikidocs/index.php?title=3rd_Party_Plugins

    もしくは日本語のFlashDevelop.jpフォーラムで質問すると、他の詳しい方から情報が得られるかもしれません。
    http://forum.flashdevelop.jp/

    参考までに聞いた話だと、ハイライトはちょっと仕様変更があったのでプラグインでエラーが出ますがすぐに対応版が出るかもとのことです。。

  • 2046 より:

    プラグインについてまで言及して頂きありがとうございます!
    3.0.6の使い心地が良いのでまだ暫くこちらを使用していきたいと思います。
    FD.jp にはフォーラムもあるんですね。さすがです。
    何かあった時に質問してみます!