- 2017年10月23日 (月)
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Adobe MAX 2017の個人予想の結果は
世界最大規模のクリエイティブカンファレンスAdobe MAX 2017。今年も参加してきました。
事前に予測していた基調講演の発表ですが、どれだけ当たったのでしょうか。振り替えってみたいと思います。
予測は通常文字、当たり外れは赤字太字で示しています。
- Creative Cloud 2018が発表される。主力製品のPhotoshop、Illustratorを中心に新機能を発表するだろう。動画系ソフトのPremiereやAfter Effectsも基調講演で扱われると予想する
→ほぼ当たり(AEが基調講演で扱われなかった点だけ外れた) - Adobe XDが新機能を追加し正式版になる。新機能は昨年のMAXで紹介された履歴機能やスタイルガイド機能の可能性が高い。無償のままであるかは最も関心の高いトピックだ
→XDが正式版になったことは当たり。新機能や無償の継続は外れた - モバイルアプリ(Lightroom MobileやCapture)も強化するだろう。特にiPad ProとiOS 11のマルチタスクとの連携を主張するかもしれない(過去にiPadとの連携を中心にしていたことがあった)
→モバイルアプリの強化も当たり。ただし、iOSの連携強化は外れた - 今年は新アプリを2個発表するだろう。一昨年はXD(当時はCommet)、昨年はFelixを含む2プロダクトの計画を発表している。XDの成功からこの流れは可能性が高いと考えている。
→一応1つ当たった。Lightroom CCが新アプリとなる(従来の製品はLightroom Classicにリブランド)。しかし、期待していたのはリブランド/ハードフォークした製品ではなく、まったく新規のアプリの発表だった - Project Felix等を製品化する。ただし大々的にするのではなくCharactor AnimaterのようにさりげなくCCに含めるだろう
→FelixはDimensionという製品名でリリースしたので当たり。取り扱いの強弱は外れ。比較的大々的に扱われた。 - Adobe Stockやフォントの提携先追加を主張するだろう。日本では6月にAmana Imagesとの提携や、9月に和文フォントを追加したからだ。
→これは完全に外れた
- 発表されたばかりのMicrosoftのSurface Book 2との連携。マイクロソフトがダイアモンドスポンサー(最上級のスポンサー)であることを考えると確度はそれなりに高い
→微妙に外れた。Surface Studio 2との連携(Microsoft Dialのサポート)を主張していたが、Surface Book 2ではなかった - VR/ARへの強化方針を発表する。毎年、世界的なトレンドの一つや二つは盛り込まれている。昨年だと機械学習として「Adobe Sensei」が発表された。
→当たり。VRへの強化はPremiereのときに主張していた - その「Adobe Sensei」が今年もあつかわれるかは気になることだ。なぜなら、この一年でAdobe MAX以外でAdobe Senseiを耳にしたことがないからだ。彼らは翌年に前年の発表を無視するような方向転換を見せることがある(例えばAdobe FlexやFlash Catalystなど)
→完全に外れた。Adobe Senseiが今年の重要なポイントだった - 10月上旬におきた銃撃事件への言及や黙祷は必ずするだろう
→当たり。冒頭でシャンタヌ・ナラヤンCEOが募金も含めて言及した
そして、Adobe MAXのプレゼントに「Surface Book 2」「FUJIFILM X-E3」「GoPro FUSION」「Google Home」を予想していましたが、プレゼントは一切無しでした。受付時にパーカーだけもらいましたが…。
まとめ
全体的に当たったりかすったり、予想としては精度が良かった方ではないでしょうか。
しかし、Adobe Senseiの予想は外れたのは痛かったです。機械学習や人工知能はHype Cycleの盛り上がりぐらいにしか思っていなかったので、「Adobeもその流行に乗ってきた」という冷ややかな印象をAdobe MAX 2016の頃に持っていました。そのため、今年の内心の予想では「Adobe Senseiはなかったことにするかもしれない」と考えていたのです…。
Adobe MAX 2017の基調講演では真逆の結果。未来の姿に考えを改めるほどショックを受け(参照「Adobe Senseiを組み込んだ未来のPhotoshopとXDの姿 – ICS MEDIA」)、いまはAdobe Senseiの躍進を楽しみにしています。
今回のAdobe MAX 2017の内容はICS MEDIAで記事としてレポートしています。あわせてご覧くださいませ。
投稿者 : 池田 泰延
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