- 2017年07月26日 (水)
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終了予定と発表されたのはFlash Playerだけで、Adobe AIRは継続予定
2017年7月26日、アドビが「Flash とインタラクティブコンテンツの未来 | Adobe.com」という記事で、「2020年末にFlash Playerのアップデートおよび配布を停止する予定」と発表しました。
アドビは技術パートナー Apple、Facebook、Google、Microsoft および Mozilla の協力のもと、Flashのサポートの終了を計画しています。具体的には、2020年末にFlash Playerのアップデートおよび配布を停止する予定であり、コンテンツクリエイターに対しては、既存のFlashコンテンツを上述の新しいオープンフォーマットへ移行するよう推奨していきます。
この発表で具体的に説明されているのはブラウザプラグインの「Flash Player」のことです。
各種メディアは「Flashを2020年末に終了へ」と乱暴に報道していますが、Flashテクノロジーすべてが終了になるわけではありません。
「Flash」と一言で報道するのは端折りすぎ。Flashテクノロジーのうち、ブラウザプラグインの「Flash Player」が終了予定となっただけです。
・Flash Player→2020年末に終了へ
・Adobe AIR→継続
・Adobe Animate CC→継続— 池田 泰延 (@clockmaker) 2017年7月26日
窓の杜が最も中立的で正しく報道しているように思います。
Adobe AIRは継続
なお、Adobe AIRとしては今後も継続予定です。Adobe Flash RuntimeチームのプロダクトマネージャーのChris Campbell 氏が公式フォーラムで紹介します。
AIR Roadmap Update |Adobe Community
Let me start by saying that today’s announcement was not about AIR, and instead focuses entirely on Flash Player and the browser plugin environment. Adobe remains committed to AIR and we believe it continues to be a great desktop and mobile development platform.
(翻訳)今日の発表はAIRに関するものではなく、Flash Playerとブラウザのプラグイン環境のみに焦点を当てていると言っています。アドビは引き続きAIRに取り組んでおり、引き続き卓越したデスクトップおよびモバイル開発プラットフォームと考えています。
フォーラムの投稿によると今後の開発予定の機能なども紹介されています。
Adobe Animate CCは
今回の発表ではAdobe Animate CCに関する言及がありました。明確に「提供を継続します」と宣言されています。
さらには、HTML5コンテンツ開発用Webアニメーションツールの最高峰、Animate CCやPremiere Pro CCなどのトップ水準のアニメーション・ビデオツールの提供を継続します。
Animate CCはすでにSWF以外のフォーマットとして、HTML5 CanvasやWebGL書き出しをサポートしており、Flashに限定しないオーサリングツールとしての立ち位置を確立しています。
- Flash Professionalから名称を変えて一年。Animate CCはこんなに進化した | Adobe Creative Station
- Flash Proが改名し大幅機能強化! ユーザー視点で新生Adobe Animate CCを徹底レポート – ICS MEDIA
Flash Playerのサポートが終了することは発表されたものの、今後もAdobe Animate CCは継続して開発されていくだろうと考えています。
まとめ
昨年の記事「あの日見たFlashの輝きは後世に伝わらない」で紹介したように、かつて話題になったFlashサイトが今後見れなくなってしまうのは残念でしかたありません。2020年までにFlashコンテンツを見納めしておくのがいいでしょう。
ICS MEDIAにて「Flash Playerが終了するまでに見ておきたい! 今も試せる歴史的Flashサイトまとめ」や「まだ生きてる歴史的Flashページまとめ – Togetter」でまとめているので、ぜひ合わせてご覧ください。
投稿者 : 池田 泰延
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